経営をしていると、
正しい判断を求められます。
出店するのか。
撤退するのか。
値上げするのか。
人を採るのか。
借りるのか。
投資するのか。
でも、
その瞬間に正解が分かることなんて、ほとんどない。
だったら、
経営者の仕事は、
正解を当てることではないのかもしれません。
僕は、
決めて、その結果を引き受けること。
なんだと思っています。
僕も、
散々間違えてきました。
出店して、
思ったようにいかなかったこともある。
商品をつくって、
全然売れなかったこともある。
値段を変えて、
「あ、違ったな」
となることもある。
人についての判断なんて、
今でも難しい。
それでも経営している以上、
決めないわけにはいきません。
資料を集める。
数字を見る。
人に訊く。
専門家にも訊く。
自分でも徹底的に考える。
それでも最後には、
分からない部分が必ず残る。
僕は、
決断が速いこと自体を格好いいとは思いません。
調べる時は、
異常なくらい調べます。
でも、
調べることと、決めないことは違う。
もう十分材料が揃っているのに、
さらに資料を集める。
また会議をする。
また誰かに訊く。
それでも決めない。
それは慎重というより、
決断を先送りしているだけかもしれない。
そして経営では、
決めないことにも結果が出ます。
出店を迷っている間に、
いい物件を他の人に取られる。
撤退を迷っている間に、
赤字がさらに膨らむ。
決めなかったことも、一つの経営判断です。
だから、
ある程度まで調べたら、
決める。
そして、
大切なのはその後です。
決めたからといって、
絶対にその判断を守り抜く必要はない。
やってみる。
見る。
違ったら直す。
値上げして、
思った以上にお客様が離れたなら、
戻すことも考える。
新しい事業を始めて、
どう考えても成立しないなら、
やめることも考える。
僕は、
「自分が決めたことだから」という理由だけで、
間違った判断を守り続ける方が怖い。
経営者だって間違える。
オーナーだって間違える。
だったら、
早く気づく。
早く認める。
そして、
早く次を決める。
もちろん、
何でもすぐ撤回すればいいわけではありません。
まだ結果が出ていないだけなのか。
そもそも判断を間違えたのか。
耐えるべきなのか。
変えるべきなのか。
そこもまた、
決めなければならない。
だから僕は、
人にも訊きます。
自分ごとの言葉を返してくれる人に、
「これ、どう思う?」
と訊く。
それでも、
最後にボタンを押すのは自分です。
うまくいったら、
みんなのおかげ。
失敗したら、
最終的には決めた自分が引き受ける。
それくらいで、
ちょうどいいと思っています。
経営者の仕事は、
百発百中で正解することではない。
考える。
調べる。
訊く。
決める。
やってみる。
違えば、
また決める。
その繰り返しです。
間違えないことより、
間違えた時に、
いつまで間違え続けないか。
僕は、
そっちの方が経営では大事だと思っています。
