#027

間違えない経営なんて、たぶん無理だ。

2026秋 | THOUGHT

経営をしていると、

正しい判断を求められます。

出店するのか。

撤退するのか。

値上げするのか。

人を採るのか。

借りるのか。

投資するのか。

でも、

その瞬間に正解が分かることなんて、ほとんどない。

だったら、

経営者の仕事は、

正解を当てることではないのかもしれません。

僕は、

決めて、その結果を引き受けること。

なんだと思っています。

僕も、

散々間違えてきました。

出店して、

思ったようにいかなかったこともある。

商品をつくって、

全然売れなかったこともある。

値段を変えて、

「あ、違ったな」

となることもある。

人についての判断なんて、

今でも難しい。

それでも経営している以上、

決めないわけにはいきません。

資料を集める。

数字を見る。

人に訊く。

専門家にも訊く。

自分でも徹底的に考える。

それでも最後には、

分からない部分が必ず残る。

僕は、

決断が速いこと自体を格好いいとは思いません。

調べる時は、

異常なくらい調べます。

でも、

調べることと、決めないことは違う。

もう十分材料が揃っているのに、

さらに資料を集める。

また会議をする。

また誰かに訊く。

それでも決めない。

それは慎重というより、

決断を先送りしているだけかもしれない。

そして経営では、

決めないことにも結果が出ます。

出店を迷っている間に、

いい物件を他の人に取られる。

撤退を迷っている間に、

赤字がさらに膨らむ。

決めなかったことも、一つの経営判断です。

だから、

ある程度まで調べたら、

決める。

そして、

大切なのはその後です。

決めたからといって、

絶対にその判断を守り抜く必要はない。

やってみる。

見る。

違ったら直す。

値上げして、

思った以上にお客様が離れたなら、

戻すことも考える。

新しい事業を始めて、

どう考えても成立しないなら、

やめることも考える。

僕は、

「自分が決めたことだから」という理由だけで、
間違った判断を守り続ける方が怖い。

経営者だって間違える。

オーナーだって間違える。

だったら、

早く気づく。

早く認める。

そして、

早く次を決める。

もちろん、

何でもすぐ撤回すればいいわけではありません。

まだ結果が出ていないだけなのか。

そもそも判断を間違えたのか。

耐えるべきなのか。

変えるべきなのか。

そこもまた、

決めなければならない。

だから僕は、

人にも訊きます。

自分ごとの言葉を返してくれる人に、

「これ、どう思う?」

と訊く。

それでも、

最後にボタンを押すのは自分です。

うまくいったら、

みんなのおかげ。

失敗したら、

最終的には決めた自分が引き受ける。

それくらいで、

ちょうどいいと思っています。

経営者の仕事は、

百発百中で正解することではない。

考える。

調べる。

訊く。

決める。

やってみる。

違えば、

また決める。

その繰り返しです。

間違えないことより、
間違えた時に、
いつまで間違え続けないか。

僕は、

そっちの方が経営では大事だと思っています。

シンスズキ|事業家・経営参謀
ワンスインアライフタイム株式会社のオーナーでもあり、飲食、宿泊、不動産、建築など、いくつかの事業に人生をかけて取り組んでいます。ときどき、他社の経営にも首を突っ込みます。