会社が人を選ぶだけではなく、働く人も会社を選ぶ。
だから、いいことばかり並べた採用ページをつくるより、
僕がどんな仕事をしたいのか。
どんな人と一緒にいたいのか。
ちゃんと伝えておきたい。
合う人には、きっと面白い会社だと思う。
合わない人には、たぶん居心地が悪い。
それくらいでいいと思っている。
——
僕は、採用というものがあまり得意ではない。
「当社はこんな素晴らしい会社です」
「こんな成長ができます」
「福利厚生も充実しています」
みたいなことを並べて、人を集めることにあまり興味がない。
会社だって選ぶ。
働く人だって選ぶ。
お互いに、
「ここなら一緒にやれそうだ」
と思えるかどうか。
結局、それが一番大事だと思っている。
うちの会社には、いろんな仕事がある。
和食。
イタリアン。
松阪牛。
うなぎ。
焼肉。
当然、料理人もサービスの人も店長も必要だ。
でも今、僕が一緒に仕事をしたいと思っている人は、それだけではない。
暖簾分けもやる。
宿もつくる。
不動産も見る。
事業を考える。
建築にも入る。
経営者の相談にも乗る。
自分たちでも新しい仕組みをつくる。
だから、とんでもなく何かができる人がいたら、
今、会社に存在しない仕事だってつくれると思っている。
ただ、ここが難しい。
普通には募集できないのだ。
「事業開発スタッフ募集」
と書けばいいのかもしれない。
でも、僕が欲しいのは、たぶんそういう一般的な意味での事業開発スタッフではない。
僕と一緒に土地を見て、
数字を見て、
建築を考えて、
商売を考えて、
人と交渉して、
文章を書いて、
時には揉め事の中にも入る。
そして次の日には、飲食店のことを考えている。
職種名をつけるのが難しい。
そして、もっと難しいことがある。
ほぼ僕とのタイマン勝負になる。
僕は仕事をしている時、かなり速い。
思いついたら考える。
考えながら動く。
動きながらまた変える。
昨日言ったことより、今日もっといい答えが見つかったら、普通に今日の答えを選ぶ。
一つの案件を話していたと思ったら、別の事業へ飛ぶ。
数字も見る。
デザインも見る。
現場にも行く。
細かいところにも口を出す。
たぶん、かなり面倒くさい。
相手に合わせて僕が速度を落とし、仕事を加減し続ければ、一緒に働くこと自体はできると思う。
でも、それでは困る。
僕の仕事が、僕の仕事ではなくなってしまうからだ。
だから、
この速度と領域を面白がって、
僕と真正面から仕事ができる人がいるなら、会ってみたい。
学歴でも肩書でもない。
何か一つでも、
「この人、ちょっと普通じゃないな」
と思わせるものを持っている人。
僕の言うことを聞いてくれる人が欲しいわけでもない。
むしろ、
「シンさん。それ、違うんじゃないですか」
と言える人の方がいい。
自分の頭で考えて、
自分で気づいて、
必要なら僕とも意見をぶつける。
そんな人となら、
今は存在しない仕事だって、一緒につくれると思っている。
僕とタイマンで仕事をする、
ちょっと普通ではない人。
どこかにいないかな、と思っている。
