思いつくのは一瞬。確信するまで、徹底的に掘る。
土地を見た瞬間に、
「ここ、こうしたらいい。」
と思うことがあります。
というか、
かなりの確率で思いつく。
そして散々調べ尽くした挙句、
八割方、
最初の思いつきに戻ってくる。
(笑)
でも、
その間が僕には必要です。
思いつくのは一瞬。
確信するまで、徹底的に掘る。
可能性があると思った土地は、
とにかく見る。
陸から見る。
海から見る。
崖の上なら下へ降りる。
山なら裾野まで行く。
そして案の定、
戻るのに一苦労する。
川があれば向こう岸へ渡る。
湧水があれば採取する。
水質検査にも出す。
土が気になれば、
スコップを買って本当に掘る。
どんな土なのか。
壁に使えないか、器にできないか。
そこまで考える。
近隣も歩く。
朝。
昼。
夕方。
深夜。暗闇の猪の呼吸音はマジ怖っす。
近所の人にも話を訊く。
僕は本来そんなに社交的ではないのに、
ここぞという時だけ人格が変わる。
(笑)
土地の歴史。
昔の使われ方。
水。
風。
今抱えている課題。
登記簿にも地図にも載っていない情報が、
人の記憶に残っていることがあります。
僕が知りたいのは、
面積や用途地域だけではありません。
この場所はいったい何者なのか。
何が美しい。
何が弱い。
何がここにしかない。
そこまで知りたい。
そして僕の調査は、
超短い。
一般的に一か月かけて調べることを、
三日でやる。
ダメかもしれないものに長く時間は使えない。
朝から深夜まで、
一気に掘る。
たまに僕が行方不明扱いされている時は、
だいたいこの三日間です。
(笑)
面白いのは、
そこまで調べた最後に、
最初の、
「ここ、こうしたらいい。」
へ戻ることが多いこと。
でも、
同じ答えでも意味が違う。
最初は、
直感。
最後は、
確信。
そこから数字、法規、建築、運営にぶつけて、
事業へ変えていく。
僕が言う、
「強い事業をつくってから、美しい建築をつくる。」
とは、そういうことです。
美しい建築をつくりたいからこそ、
その建築が生き続けられる、
強い事業をつくりたい。
現地へ行く。
歩く。
登る。
降りる。
渡る。
掘る。
採る。
訊く。
調べる。
そして最後に、
「やっぱり最初のでいい。」
となる。
だったら最初からそれでいいじゃないか、
とも思う。
(笑)
でも、
直感だけで人のお金は使えない。
思いつくのは一瞬。
確信するまで、
徹底的に掘る。
たぶん、
それが僕の事業開発のやり方です。
