#09

店をやる人。出店を支える人

2025冬 | THOUGHT

オペレーションには自信がある。

でも、まとまった資金はない人。

一方には、自分では店を運営できないけれど、好きな店をつくる側に参加したい人がいる。

この二人を組み合わせる道があってもいい。

——

暖簾分けには、大きく二つの道があっていいと思っている。

一つは、オーナー店主として暖簾を受け継ぐ。

自分で資金を用意して、自分で店を経営する。

これは一番分かりやすい。

もう一つは、

店をやる人と、出店を支える人が別々にいる形だ。

世の中には、

「店を運営する自信はある。でもまとまった資金まではない」

という人がいる。

一方には、

「うなぎが大好きなんです」

「肉が大好きなんです」

「自分の街にも、こんな店があったらいい」

「自分も店を持てたら面白いだろうなあ」

と思っている人もいる。

お金はある。

でも、自分が毎日厨房に立つわけではない。

飲食店をオペレーションする技術もない。

そういう人だって一定数いる。

個人だけではない。

良いテナントを探している施設オーナーかもしれない。

自分の物件に魅力ある店を入れたい不動産オーナーかもしれない。

デベロッパーや事業会社かもしれない。

僕らは、こうした出店を支える人を「出店パートナー」と考えている。

単なるお金の出し手という意味ではない。

自分では店を運営できないけれど、

好きな店をつくる側に参加する人。

そんな捉え方の方が近い。

店をやる人。

出店を支える人。

そして、暖簾と店づくりのノウハウを持つ僕ら。

それぞれが、得意なものを持ち寄ればいい。

お金を持っていないから、店主になれない。

飲食経験がないから、好きな店を持つことに関われない。

どちらも、少しもったいない。

役割を分ければ、今まで存在しなかった店が生まれるかもしれない。

ただし。

僕は、この仕組みをそんなに甘く考えてはいない。

むしろ、ここからが一番難しいと思っている。

店をやる人と、お金を出す人。

この二人を、そのまま二人だけで組ませてはいけない。

たぶん、揉める。

シンスズキ|事業家・経営参謀
ワンスインアライフタイム株式会社のオーナーでもあり、飲食、宿泊、不動産、建築など、いくつかの事業に人生をかけて取り組んでいます。ときどき、他社の経営にも首を突っ込みます。