#057

8割は、使わない。

2026秋 | THOUGHT

使わなかった情報まで、思考の複利になる。

2026 秋||仕事術

僕はよく、

「これ、訊いといて。」
「これ、ちょっと調べといて。」

とお願いします。

言われた方からすると、

「それ、今回の案件に関係ある?」
「何に使うんだろう?」

と思うらしい。

だから、ちゃんと調べてくれてなかったりする(笑)。

まあ、

何のために知りたいのかを説明していない僕も悪い。

悪いんだけど、

いい加減、察しろ。

とも思う(笑)。

ちなみに白状すると、

僕がそうやって仕入れた情報の、

たぶん8割は使いません。

引き出しに入ったまま、一生開かないものもある。

それでも、僕は調べます。

なぜなら大量に引き出しを持っていると、全然違う案件で突然、

「あ、あれ使える。」

という瞬間が来るからです。

昔聞いた話と、今日の数字がつながる。

建築と不動産がつながる。
不動産と宿がつながる。
飲食と宿がつながる。
金融と事業がつながる。

失敗まで蓄積されてくると、

「この匂い、前にも嗅いだぞ。」

まで起きる(笑)。

僕はこれを、

思考の複利

だと思っています。

知識は、一個知ったら一個増えるだけじゃない。

引き出しが増えるほど、新しく知った一個が、過去のいくつもの情報とつながる。

すると、

新しい一個から、考えられることの数まで増えていく。

だから僕が怖いのは、知らないことではありません。

知る気もないことです。

「今回使わないから。」
「自分の担当じゃないから。」
「専門外だから。」

一回なら、大した差にはならない。

でも、それを5年、10年続けたら。

知ろうとしてきたヒトとの差は、知識量だけではなくなる。

質問が違う。
仮説が違う。
違和感に気づく速さが違う。
判断の選択肢が違う。

そして、その差はさらに開いていく。

知っているヒトほど、新しく知った一個から、さらに多くを知れるから。

複利は、お金だけの話じゃない。

思考にも、複利は効く。

僕の頭の中にも、一生開かない引き出しが山ほどあると思います。

でも、たまに来るんです。

「あ、これのために調べてたのか。」

という瞬間が。

もちろん、

調べた時にはそんなこと、まったく知りません(笑)。

シンスズキ|事業家・経営参謀
ワンスインアライフタイム株式会社のオーナーでもあり、飲食、宿泊、不動産、建築など、いくつかの事業に人生をかけて取り組んでいます。ときどき、他社の経営にも首を突っ込みます。