僕が探しているのは、土地ではなく、その土地に埋もれている事業の種だ。
土地を見に行くと、
みんな、だいたい今見えているものを見る。
僕も見ます。
でも、
その奥が気になる。
「この先、何かあるんじゃない?」
売地を見に行く。
雑草だらけ。
竹藪。
雑木。
古い建物。
普通に見れば、
あまり魅力的ではない。
でも、
少し奥へ入ってみる。
竹をかき分ける。
すると、
突然、景色が開けることがあります。
小さな川が流れていたり、
ただの斜面だと思っていたところに、
大きな石が眠っていたりする。
あった。
と思う。
僕は、
こういうものが好きです。
景色。
水。
岩。
樹木。
地形。
古い建物。
温泉。
誰かがつくった価値ではない。
ずっとそこにあったのに、
まだ見つけられていない価値。
宝探しと似ています。
実際、
雪山に埋もれた廃墟を調査していて、
滑って転んだことがあります。
痛すぎて、
三分くらい動けなかった。
骨折していました。
(笑)
そこまでやれ、
という話ではありません。
むしろ、
やらない方がいい。
(笑)
でも、
土地の価値は、
道路から眺めただけでは分からないことがあります。
不動産資料にも載っていない。
売主も気づいていない。
仲介会社も説明していない。
そんなものが一つ見つかるだけで、
土地の見え方が全部変わる。
「この土地に何を建てよう。」
ではなく、
「これを生かすなら、何をつくろう。」
に変わります。
景色なら、
そこへ視線を抜く。
小川なら、
建物との関係を考える。
巨石なら、
邪魔だから撤去する前に、
庭や建築に使えないか考える。
つまり、
僕が探しているのは、
土地そのものだけではありません。
その土地に埋もれている、事業の種です。
もちろん、
毎回ダイヤが出てくるわけではない。
さんざん歩いて、
何もないこともあります。
それならそれでいい。
でも、
磨かれて、
値札まで付いたダイヤを買うより、
泥と枯葉に埋もれて、
誰にも気づかれていない石を拾う方が、
僕は燃える。
洗ってみる。
削ってみる。
光に当ててみる。
そして、
「これ、ダイヤだったんじゃない?」
となる。
たぶん僕は、
土地を探しているというより、
そんな原石を探している。
